見本がある月なのに、給与計算AIで勤務表から作り直してない?|ヨハクル ブログ - 社労士 DX・業務効率化
2026年時点、その月の見本CSVや給与ソフトの取込済み一覧が手元にあるなら、勤怠の数値はそれを正にします。給与計算AIに勤務表から作り直させると、もう決まっている数字をもう一度数え、合わない理由探しに月末の時間を取られます。勤務表の出番は見本との差を拾うところです。 月フォルダを開くと、勤務表のE…
2026年時点、その月の見本CSVや給与ソフトの取込済み一覧が手元にあるなら、勤怠の数値はそれを正にします。給与計算AIに勤務表から作り直させると、もう決まっている数字をもう一度数え、合わない理由探しに月末の時間を取られます。勤務表の出番は見本との差を拾うところです。 月フォルダを開くと、勤務表のExcelが入っている。その隣に、給与ソフトへ取り込む勤怠CSVも入っている。給与計算AIに「勤務表から集計して」と頼むと、残業時間がCSVと合わない人が数人出る。担当は勤務表を開き、その人の行を1日ずつ追い始めます。 AIがあるのだから、元の勤務表から全部数え直させた方が確実ではないか。そう考えるのは自然です。 確実に見えるのは、数え直した結果が見本とぴったり合った月だけです。1行でもずれると、どちらを正にするかを決める仕事が担当の机に戻ってきます。勤務表を追う時間は作り直しを頼まなければ要らなかった時間です。 最初にどの顧問先を載せるかは、 給与計算をAIに任せるなら、最初の1社はどこにする? で書きました。1社目が決まり、最初の月末に出てくる迷いがこれです。見本と勤務表のどちらを正にするか。 ヨハクルは社労士事務所の業務整理からカスタムAI、定着まで伴走するDX支援です。名前の近い「YOHAKU」とは別のサービスです。 給与計算AIでいう「見本がある月」とは、どんな月ですか? 見本がある月とは、その月の勤怠の数値が勤務表とは別の形ですでに確定して手元にある月です。給与ソフトへ取り込むための勤怠CSVや、取り込んだあとの一覧が月フォルダに入っている月を指します。 勤務表は、現場が日ごとに付けている出退勤の表です。Excelのこともあれば紙のこともあります。見本はそれを集計し、給与ソフトの形にそろえたあとの数字です。同じ月の勤怠が形を変えて2つ手元にあることになります。給与計算をAIに載せるかどうかの全体の見取り図は 載せたいのに月末が怖い。給与計算をAIに載せる向き不向き にあります。見本がある月の扱いは、載せると決めたあとに出てくる別の迷いです。 一次の現場には、この扱いを会社のルールとして書いている例があります。PCA系の顧問先で、勤怠取込用のCSVとPCAから出した支給控除一覧のPDFを正とする資料にしている。CSVは月給・日給・時給の別に分かれています。そのうえで、見本のCSVや取込済みの一覧がある月は勤怠の数値もそれを正にし、勤務表との差分で作り直さない。社名は伏せます。 ひとつ紛らわしいのは、見本という言葉がどの月のものにも使われることです。同じ月の見本は勤怠の数値の正。前月の見本は比べる相手です。ここを混ぜると、先月の数字が今月の給与に入り込みます。 なぜ、勤務表から作り直すと月末が長くなるのですか? 勤務表から作り直すと、見本ですでに決まった数字の横に、給与計算AIが数えたもう1つの数字が並ぶからです。合わない行が出るたびに、どちらを正にするかを担当が決め直すことになり、作り直す前より確認が増えることがあります。 合わない理由は1つに決まりません。勤務表を付けたあとで打刻が直されたのかもしれない。丸めの単位が違うのかもしれない。勤務表の列を読み違えたのかもしれない。どれが当たりかを確かめられるのは、その会社を知る人か顧問先だけです。 勤務表から作り直したい気持ちの裏には、「AIが自分で数えたものなら信用できる」という期待があります。ただ、見本と勤務表が食い違ったとき、どちらがその会社の正かは数え直しても決まりません。 法令の側から見ても、数字は1つにそろえておきたいところです。労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第108条は、こう定めています。 「使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払の都度遅滞なく記入しなければならない。」 2026-10-19に e-Govの条文 で確認しました。記入する事項は労働基準法施行規則第54条に並んでおり、労働日数や労働時間数、時間外・休日・深夜の労働時間数が入っています。同じ人の同じ月の労働時間数が2つあっても、書き込めるのは1つです。 正とする資料を決めるのは、その1つをどこから取るかを決めることです。法令…