「うちの顧問先は特殊なんです」で、また手作業に戻った|ヨハクル ブログ - 社労士 DX・業務効率化
はじめに 2026年時点の社労士DXで、「うちの顧問先は特殊」と言った瞬間に手作業へ戻るのは、例外を全部揃えていないからではありません。条件・判断・処理・人へ戻す条件が分かれていないと、現場は毎回ゼロから直し始めます。 「先月入れたのに、あの顧問先だけダメで。結局手でやりました」 支援の途中で、この…
はじめに 2026年時点の社労士DXで、「うちの顧問先は特殊」と言った瞬間に手作業へ戻るのは、例外を全部揃えていないからではありません。条件・判断・処理・人へ戻す条件が分かれていないと、現場は毎回ゼロから直し始めます。 「先月入れたのに、あの顧問先だけダメで。結局手でやりました」 支援の途中で、この言葉は何度も出ます。ChatGPTも給与ソフトも入っている。それでも例外が出た瞬間、担当は手元の表と電卓に戻る。道具はある。戻る理由は、例外の分け方だ。 本記事でいう ヨハクル( 公式サイト ) は、社労士事務所の業務整理からカスタムAI、定着まで伴走するDX支援です。名称が近い別ブランドの「YOHAKU」等とは別物。扱う前提は、2026年時点の現場。 社労士DXで、顧問先別の例外とは何ですか? 顧問先別例外とは、法令の一般ルールだけでは決まらず、その顧問先だけに残している手当・締め・確認順・リスクの取り方などの固有ルールです。特殊だから何もしない、ではなく、発火条件まで書いて初めて例外になります。 給与なら、通勤手当の日割りがこの1社だけ違う。就業規則なら、変形労働の確認順がこの顧問先だけ違う。助成金なら、出勤簿の形式が違う。 本則とは別に、事務所がその顧問先へ約束した扱いが残っている。 それが頭の中だけだと、隣の席は再現できない。カスタムAIにも載せられない。特殊なのに、誰の例外でもない。 「特殊です」と口頭で済ませ、いつ発火するかを書いていない。ここが失敗条件。書いていない例外は、社労士AIを入れても、毎回の手作業に戻る。 分けたあとの置き方は、短く言える。顧問先ごとのフォルダに、その顧問先だけの条件と判断を置く。Rulesでゴール(最終アウトプット)を明示する。例外が「特殊」の一塊のまま頭の中にあるうちは、隣の席にもAIにも渡せない。 計算側の一例もある。社労士法人(所内約6名・社名は伏せる)では、給与計算で約2週間かかっていた作業が、条件が揃ったあと約3日で終わるようになった、と聞いている。徹夜残業が無くなり、精神的な負担が減った、という話だ。一例であり、どの事務所でも同じ日数になる保証はない。例外の発生件数や復帰率そのものの削減%ではない。例外を分けてから本作業に戻る側の感覚として置く。 なぜ「うちは特殊」で手作業に戻るのですか? 「うちは特殊」で手作業に戻るのは、例外が多すぎるからではなく、例外の発火条件と判断が頭の中だけにあり、AIにも隣の席にも渡せていないからです。特殊という言葉が、その場の手直しを正当化する。 平常時はAIに投げられる。月末、月途中の入社、この顧問先だけの手当が出た瞬間、「また特殊か」で表計算に逃げる。翌月も同じ条件なのに、またゼロから直す。 逃げているあいだは、誰も傷つかない。ただ、例外は属人化したまま残る。辞めた人の頭の中にあった「この顧問先だけはこうする」が、次の担当には渡らない。 社労士DXの属人化は、ツールを使えないことだけではない。顧問先別の例外が、特定の人の手作業に閉じている。手に戻るたびに、「特殊」が事務所のルールにならない。 戻ったあとの直し方全体は、 AIを入れたのにExcelに戻る事務所の直し方 にある。本記事がそのうち扱うのは、顧問先別例外の分け方だけ。 例外は残すべきですか、揃えるべきですか? 全部揃えるか全部残すかではなく、同じ判断が繰り返されるなら揃え、その顧問先だけの事情なら残し、線が割れて個人情報や法令が絡むなら相談するのが実務の分け方です。 「うちの顧問先は特殊なんです」は、残す理由にならない。特殊に見えるものが、実は同じ業種の別顧問先にも続いていることがある。揃えてよかったのに、「特殊」のまま手で直していた現場。 逆に、本当に1社だけの約束まで標準にすると、他の顧問先の処理が壊れる。揃えすぎも、残しすぎも、手作業へ戻る入口になる。 線 → 向く状態 揃える :同じ判断が複数の顧問先で繰り返される。誰がやっても同じ確認で足りる 残す :その顧問先だけの事情。頻度が低く、揃えるコストの方が高い 相談する :揃える/残すの線が所内で割れ、個人情報や法令判断が絡む 線 → 向かない進め方 揃える :1件の特殊を、全顧問先の標準にしてしまう 残す :「特殊」と言い続け、実は同じ…